先にも説明したように、任意保険は自賠責保険の不足分をカバーするものです。そして、自賠責保険は決して十分な保険ではないのです。最近の高額損害賠償の事例などを見ると、そのことははっきりしています。いくつか具体的な事例を挙げておきましょう。 1、3億8,281万円 後遺障害 29歳男性 名古屋地方裁判所において判決 2、3億7,886万円 後遺障害 23歳男性 大阪地方裁判所において判決 3、3億6,750万円 死亡 38歳男性 大阪地方裁判所において判決 4、3億5,978万円 後遺障害 25歳男性 東京地方裁判所において判決 5、3億5,332万円 後遺障害 37歳男性 千葉地方裁判所佐倉支部において判決 物損事故の損害賠償例
1、2億6,135万円 積荷(高級呉服、高級毛皮など) 神戸地方裁判所において判決 2、1億3,580万円 店舗破損(パチンコ店) 東京地方裁判所において判決 3、1億2,036万円 電車、線路及び家屋 福岡地方裁判所において判決 4、1億1,347万円 電車 千葉地方裁判所において判決 自賠責保険における人身損害の上限賠償額は3000万円(4000万円)。 その差額は3億円以上です。物的損害にいたっては全額です。上限の設定金額によりますが、無制限に設定している対人賠償責任保険、無制限に設定している対物賠償責任保険であれば、その全額を補償できるのです。任意保険の第一の意味はここにあります。これは、さらに言えば、このような一個人が背負うことの出来ないような金銭的負担(通常の場合は借金という形になるでしょう)から、加害者を守ることにもなるのです。 第二に、任意保険には自分自身の損害を補償します。これについては、別のページに詳しく説明をしますので、ここでは簡単に書いておきます。交通事故というものは、他人に損害を負わせてしまうだけではなく、自分自身も大きな損害を被ってしまします。自損事故で亡くなってしまう人だっているのです。もちろん、他人を巻き込んだ事故でも、その内容によっては交通事故を事故を起こしてしまった本人が大きな負傷を負うこともあるのです。そして、自分の運転していた自動車だって無事にすみません。 そのケースだけでなく、自分が被害者の立場となった場合でも、十分な補償を受けられないというケースもあります。 このような、自分が受けてしまう損害を補償するためにも、任意保険が存在するのだということを頭に入れておきましょう。